*店舗仲介特記*高齢化の進行と実売店舗の減少
2011年06月06日
1950年代(戦後)から1990年(バブルピーク)あたりにかけて、20代から30代(最も消費に貪欲な世代)は右肩上がりに増加し、2500万人弱から一気に3500万人以上へと膨れ上がりました。商品やサービスもどんどん増え、土日も休みなく働いた結果、景気は良くなり人々の懐も暖かくなり、さらなる経済成長へと移行していた時期でした。(忙しく、景気も良く、街には活気が溢れていました)
そんな消費世代も1980年をピークに人口が徐々に減り始め、今後はさらに速度を増して減少します。
逆に高齢者人口は加速度的に増加し、結果として消費市場には大きな変化が起こります。
2009年現在の20代〜30代の人口は3,272万人ですが、2050年には1,658万人まで減少します。
2009年現在の75歳以上の高齢人口は1,371万人ですが、2050年には2,373万人まで増加します。
店舗仲介の視点から見ても、「物販店」でも「飲食店」でも実売店舗が営業を続けるためには「来店客」が命脈ですが、肝心の「来店する年代」の人口が半減すれば、当然、必要な店舗数も減少する計算になります。
これはオフィスで働く労働人口にも同様のことが言えます。
一方で、高齢者の消費行動は、「物を買う」「何か食べる」「サービスを受ける」すべてにおいて、宅配サービスの利用へとシフトしていくことが予想されます。
今現在でも「シャッター商店街」などという呼び方で、景気の良くない商店街が話題になりますが、これから先は「魅力ある街」と「魅力のない街」がより明確に淘汰され、さらに大きな都市単位でも「景気の良い都市」と「景気の悪い都市」に二分されることになるでしょう。
店舗仲介の市場においても、「消費世代のお客様が半分」に減ることは、すでに確定的な未来です。
その減ったお客様の「取り合い」に勝ち残るか、負けるかのどちらかしかありません。
したがって、何十年後かの未来の都市は、「高齢者の都市」や、数少ない「若者の活気溢れる都市」へと、「都市単位で特徴を有する姿」へと変化を遂げている可能性もあります。
店舗仲介を通じて見ると、これからの日本国内での商売は、そうした街の変化にもアンテナを張り巡らしながら、変化し続ける消費者の動向に適応したビジネスを提供し続けることが求められます。
ますます厳しい環境が待ち受けていることは間違いありません。
株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介