*店舗仲介特記*和牛ブランドの危機だけでは終わらない
2011年08月04日
数年前のBSE騒ぎ、今年に入ってからの焼肉チェーン店での食中毒騒ぎに引き続き、とうとう放射能肥料による和牛の集団汚染が発覚してしまいました。
そして、この集団感染がどこまで広がるのかは、まだ確定できていません。
そもそも、依然として事故原因の原発では放射能漏れや汚水処理の問題が続いており、すでに汚染されてしまった土地や海では、少なくとも数十年は家畜や作物の生産が見込めません。
現代日本人は情報の入手手段が多様化しており、同時にネガティブなニュースには極端に敏感です。
先日、知人から「海水浴場には全然人がいなかった」と聞き、いかに風評被害が現実の消費行動に影響を及ぼすかを改めて実感しました。
この状況を踏まえると、今後もしばらくの間は、焼肉はおろか牛肉料理全般が敬遠されることは容易に想像できます。
同時に、豚肉や鶏肉の需要が高まり、価格が上昇することも十分に予測されます。
しかし、もし次に「豚肉や鶏肉の放射能汚染」「魚介類の放射能汚染」「野菜の放射能汚染」といった問題が拡大し、被害が広がった場合、食文化はどうなってしまうのでしょうか?
もともと、日本人は「海外食品よりも国産食品のほうが品質も味も良く、安全だ」と信じる国民性があります。
そのため、もし本当に汚染が他の食品にまで広がれば、食の選択肢が極端に狭まり、震災直後に起きた「食の買い占めパニック」が再び発生することは間違いないでしょう。
店舗仲介の視点から見ても、しばらくは「焼肉店」の新規出店はストップするでしょうし、「焼き鳥店」や「寿司・鮮魚店」までもが、汚染による2次被害の影響を受ける可能性も懸念されます。
こうした事態を防ぐためにも、生活者としても、店舗仲介会社の経営者としても、「3.11以降の新基準と継続可能な食品検査体制の早期確立」を願うばかりです。
株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介