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首都圏都県別賃料相場

「飲食不可」な店舗物件の減少傾向が加速

2011年10月05日

いままで「飲食店舗はお断り」としていた1F店舗物件でも最近は「飲食でも検討します」と言う店舗物件が増えてきています。
長引く不景気や「物販、サービス系店舗」の統合や出店減少により、いまや1F店舗でもあまり業種のえり好みは出来なくなって来ている事が背景にはあります。
それでも最初は「飲食は検討はしますが、オシャレなテナントを誘致したいですね」とおっしゃるオーナー様が殆どです。
しかし残念ながら現在ではすでにカフェ等は店舗数が多く過当競争ですし、個人経営のデザインに凝った店舗が出店できる情勢でもありません。
そうなると必然的に数多く引合が有るのは「ラーメン、丼物、カレー」などの系列の所謂ベタな飲食店と言う事になりがちです。
そうなると大概のオーナー様は「臭いや煙が近隣に迷惑をかけてしまうのではないか?」と言うことを気にしますが、現代では昔のように「店先に換気扇を回す」だけで店舗を運営する訳でもなく、また「店内調理は殆どしない」と言う飲食店舗チェーンも増えています。
加えて日本の技術力は各種脱臭フィルターや調理器具の改善を絶え間なく行ってきていますので、昔に比べて「臭いや煙の迷惑」は格段に減少しています。
そのような技術が無ければ、都心部のどの街でも今ごろ「あらゆる調理の臭いで充満」している筈です。
はたして普段から普通に街を歩いていて、年中においに悩ませられるほどの事があるでしょうか?
思い返せば日本に初めて「コンビニエンスストア」が出店開始をしたときは、非常に多くのオーナー様が「こんな店舗はいやだよ、ウチはお断り」とおっしゃりました。
時代は変わり現代では「コンビニエンスストアはお断り」と言うオーナー様は全体の1割にも満たないでしょう。
比較が適切では無いかも知れませんが、時代が変われば技術も客層も変化する事をご理解頂ければ、「今の世の中で必要とされている店舗はナニ?」と言うことにも考えが及び、柔軟性を持って受け入れていただけると思います。
テナントの選択権は勿論オーナー様にありますが、安定したビル経営の為には最も採算性の高い1Fを空けておく事は得策では無いでしょう。
これからも様々な場面で「飲食店は如何でしょうか?」と言う問い合わせは増えると思いますが、イメージだけで決めてしまう前に一度は内容説明を聞いてみる事も必要です。

株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介