*店舗仲介特記*ネット通販、宅配の台頭にみる消費者の変化
2011年11月07日
食事は「温かい作りたて」が美味しく、「料理人の顔」を眺めながら待つ時間も心地良いものです。洋服は「生地を触って質感を確認する」ことや「試着してみて似合うかどうか試す」ことが楽しみでもあります。
しかし、最近急激に伸びている「ネット通販」や「各種宅配サービス」には、これらの楽しみは存在しません。
まさか全ての人が「食べられれば何でも良い」「着れれば妥協する」という風潮に流されるわけではないでしょうが、店舗仲介の市場でも、間違いなく「実売店舗」は減少し、「仮想店舗」は伸びています。
ネット人口も増加の一途を辿り、先日あるニュースでは「テレビ視聴率が大幅に下がり、広告比率もネットが猛追している」と報じられていました。
今後はますますこの傾向が加速することは間違いありませんが、それに伴い「五感を使って買い物や食事を楽しむ」ことが徐々に減っていくのではないでしょうか?
「画面で見た目のデザインだけ」や「美味しそうな宣伝写真だけ」を見て判断することで、「商品の質感」や「本当に美味しい味」が分からなくなるような世の中になってしまえば、「良い物作り」や「直に触れ合うことの大切さ」が失われてしまう気がしてなりません。
店舗仲介の立場から見ても、本当のリアルな感動を失わないために、少しでも多くのお客様が来店するような素晴らしい店舗が増えることを願っています。
株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介