*店舗仲介特記*首都圏は商業施設の開業ラッシュ、そして今年の消費動向はどのように?
2012年01月01日
新年明けましておめでとうございます。今年は話題の渋谷駅前をはじめ、首都圏の主要ターミナルで20カ所以上の新規商業施設がOPEN予定です。
鳴り物入りで様々な「消費を刺激する場所」があちこちに誕生することは、消費意欲を大いに刺激し、日本経済にとっても喜ばしいことだと思います。
同時に、年明けから「今年は消費の拡大」を予測するニュースも多く流れ、販売と購買の流れが大きく変わる兆しも見えています。
しかし、消費内容を「飲食消費・物販消費・サービス消費」に分類してみると、それぞれの消費傾向には違いがあるようです。
店舗仲介の視点からも、日々、消費と密接に関係する店舗動向の情報に接していると、大まかな流れが見えてきます。
膨大なデータをもとに現状の消費の方向性を観察すると、次のような傾向が顕著です。
消費の増大傾向が見えてきている順番は、
物販系消費
サービス系消費
飲食系消費
つまり、「食べること」よりも「欲しいモノを買い、たまには贅沢なサービスを受けたい」という優先順位が高くなっており、「多少高くても美味しい食事ができれば、欲しいモノやサービスは我慢する」という人々は少数派になりつつあります。(感覚的には7対3くらいでしょうか)
店舗仲介の市場でも、この消費の方向性を反映し、大手飲食チェーンは「新規出店を抑制し、既存店舗のテコ入れ」を進める傾向が強くなっています。
特に、50坪を超える飲食店舗の新規出店には慎重であり、一方で、面積が小さく客単価の低いファーストフードや丼物チェーンの出店は拡大傾向にあります。
その反面、高級飲食店舗は、有名店を含めて昨年も多くが閉店しました。
ミシュランの星を獲得している店でさえも、閉店するケースが見られました。
「高級飲食店は経営が難しい」とよく言われますが、実際のところ「市場自体がそれほど大きくないのに、出店が多すぎる」ことが原因だと思われます。
それに対して、**物販店舗はほぼ全ての業態で「今年は積極出店」**の傾向が顕著です。
また、新たな海外物販ブランドの「日本進出」計画も発表されており、店舗仲介の業界にとっても大きなチャンスが広がりつつあります。
昨年は震災の影響もあり、「省エネ・節約」が合言葉のように生活消費にも影響を与えました。
しかし、「消費」が拡大しなければ「生産」も拡大しないのは当然のことです。
今年は辰年、「竜」といえば「上昇」を連想させます。
ですから、今年は気持ちを切り替え、様々な景気拡大のトライを全ての企業が取り組み、暗い空気を払拭し、みんなで景気の「上昇」を目指せば、日本はまだまだ頑張れる!
店舗仲介の立場からも、この流れにしっかりと対応し、より多くの企業の出店をサポートしていきたいと思います。
そんな強く前向きな想いで、新年をスタートしたいと思います。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介