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首都圏都県別賃料相場

居酒屋とファーストフードその他店舗の境目が消失している

2016年05月01日


また一つビルオーナーさん泣かせの世の中の流れが出現して来ています。
これまで「お酒は出さない、扱わない」事で出店時には暗黙の了承を得ていた「カフェ」「ファーストフード」の店舗に「ちょい飲み」と言う流行に乗り「夜だけ酒とつまみを提供する」と言う風潮が現れ始めています。
これまでにも最初から昼と夜のメニューを変えて二毛作を狙う「プロント」のようなチェーン店は有りましたが、今後は「吉野家」「ケンタッキー」「ファミレス」「コンビニ」「スタバ」などで帰りにちょっと一杯ひっかけて帰ると言うライフスタイルが流行りそうです。
ビルオーナーさんからすると「居酒屋はお断り、おしゃれなカフェならOK」と言う考え方に捉われても、ふたを開けて見れば「カフェでも夜は居酒屋と変わらない」と言う状況が生まれるので、テナント選考の際の判断が難しくなりそうです。
特にコンビニはこれまでも様々な業種・業態に食い込み、喰い取ってしまうようなアイデアを沢山実現してきましたが、「コンビニの惣菜をつまみに店頭のベンチでちょっと一杯」とまで業種の取り込みが進むと、更に業種の垣根が無くなって行きます。
店舗の場合は一般に「用途」で法的な制限や規制をかけられるケースが殆どですが、これほど多目的な対応を実現する店舗が増えてくると、何をもって「用途」とするのか判断基準の制定はこれからますます難しくなる事が容易に推察出来ます。

株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介