とうとう「店舗物件数は減少」に転じました。
2023年08月04日
優良店舗物件数は減少に転じています2023年春ごろから「店舗物件数は減少」に転じました。
この夏はますます「好立地店舗」の「新規募集件数」は減少します。
既に各地の主要な商業地域では「複数申込による争奪戦」が広がりを見せています。
とは言え「地域格差」は以前にもまして広がりを見せていますので、
これはあくまでも「都心部を中心とした商業集積地域」の、
「優良店舗物件数の減少傾向」が顕著になったという事です。
そんな中で日頃店舗開発をされている皆様は「新物件情報」に目を向けがちですが、
目をつけるべきポイントの一つは、「継続して募集している優良店舗物件」です。
好立地なのに何故か見過ごされている店舗物件は実は数多くあります。
(これも結構片っ端から無くなりつつあるので今だけですが)
このような物件は「今なら条件交渉が柔軟」である場合も多く、
また「業種の制限も緩やか」になる傾向が有ります。
ですがそのようなチャンスはもう間もなく「需給バランスの逆転により終了」します。
今はまだ比較的「店舗物件総数にはダブつき」もあり、
「店舗はある程度本気で探せば選べる市場」です。
が、秋口以降は「ちょっと良い物件はすぐに取り合い、争奪戦」が発生して、
「出店計画地に募集店舗が全然見つからない」と言う状況が発生し始めます。
そうなると相対的に「主要な商業地域」の店舗賃料は「上昇傾向」に転じます。
反面、残念ながら「商業発展力に乏しい地方都市部」の「店舗賃料の下落傾向」は変わりません。
今年から来年にかけてのの新規出店に関してアドバイスさせて頂くならば、
「夏以降の新規出店には以前よりも出店予算が必用」と言う事でしょうか。
このように需給が逆転して来る市況においては、
・「市況をご理解されずやたらと賃料にシビアなお客様」
・「仲介手数料さえ値切るようなお客様」
への情報のご提供や条件交渉には業界全体であまり積極的では無くなる可能性が大きくなります。
不動産仲介業は「成約するまでは収益はゼロ」と言う特殊なビジネス形態です。
にもかかわらず「情報収集経費、人件費、その他の諸経費は必ず毎日発生」するため、
「成約時の手数料収入だけが命綱」と言う過酷な環境に置かれています。
このような市況やビジネス環境をご理解いただいた上で、
「互いの情報を大切に共有しながら出店へ向けて共同作業に取り組める」ようなお取引様、
とはますます懇意に優先的に情報をお渡しできる良好な関係が築けるものと確信しております。
株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介