*店舗仲介特記*店舗賃料の下落傾向は継続
2009年01月06日
地域によっては、折れ線グラフが若干上向いている平均募集賃料も、実は「たまたま高額賃料物件の募集が地域で出て平均を押し上げた」ためで、店舗仲介の現場では、成約ベースではほぼ全ての地域で店舗賃料が下落しています。つい先月募集開始した銀座の一等地の案件(1階店舗)も、1年前ならば坪当たり@20万円で募集開始であったと思われる立地ですが、募集開始時からすでに半値の「@10万円目安で」という状況です。本年の店舗賃料相場がどこまで下落するのかは現時点では予想が困難な状況です。
また、相対的な分析グラフでは、ほとんどの地域で「募集期間が長引く現象」が見られます。これは店舗仲介の視点から見ても、「徐々に店舗物件の成約期間が延びて決まりにくくなってきた」市況を表しています。
特に、ここへ来て飲食店向けの「大箱」にはあまり人気がありません。出店企業側のニーズが「先行投資を抑えた小型店の出店へ計画をシフト」しているためです。そのために、逆に「飲食可能な50坪以下の小型物件」の動きは地域によっては活発で、店舗仲介の現場でも複数の企業での取り合いになる場面も見られます。
もう一つの動きは、過去のバブル崩壊時にも見られた「オフィスビルの店舗業種受け入れ体制への移行」が現れ始めていることです。この場合、貸主側の店舗用のインフラ設備(給排水、電気、ガス、排気、看板など)増強や用途変更手続きへの先行投資が発生しますが、この先数年は続くと見られるオフィス不況を見越して早めに手を打つ貸主さんも徐々に増えています。店舗仲介を通じても、実際に12月に続き今月も「元々オフィスビルで飲食店舗の成約」が見られます。
今年は、貸し手も借り手もさらに知恵と工夫が求められる厳しい年になりそうです。
株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介