好立地店舗の空室率が上昇傾向
2009年08月05日
ここ数ヶ月で若干の店舗賃料平均の上昇傾向が地域によっては見られます。と同時に「店舗物件数も上昇傾向」にあります。
これは、つまり「比較的賃料が高額な好立地の店舗に解約が出て新たに募集開始されている」ことを表しています。
これが「平均賃料が上昇して同時に募集物件が減少している」状態ならば、「景気回復の刺激による新規出店が好調で相場賃料が上昇している」とも考えられますが、現在の状況はまだ「店舗物件数が増え続けている」訳ですから、グラフの平均賃料の上昇は逆に、「不況により高額賃料に耐えられなくなった企業が退却」していると見る方が正しいでしょう。
先月も、相変わらず「募集賃料の引き下げ」物件の取り扱い件数は多く見受けられました。
中には、既存のテナント賃料以下の設定で再募集をするオーナーさんも見受けられました。
普通は、既存のテナントさんに知られるとまずいのでそこまで下げないのですが、これも市況の厳しさを表す指標の一つかも知れません。
株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介