*店舗仲介特記*「募集賃料」水準がまた下落傾向
2009年12月08日
一時は下げも止まるかと思われた「募集賃料」水準が、また下がり始めたようです。積極出店企業も減少傾向にあり、政府が発表したデフレによる消費縮小がさらに追い打ちをかけています。
消費金額が縮小し、各店舗の売上や損益分岐点が下がれば、「お店の維持」には「固定費を削減する」という発想はごく自然の成り行きです。
人件費削減、仕入れ原価の値下げ、家賃の下落…。店舗仲介の現場でも、このような状況の中でテナントがギブアップするまで「賃料交渉には応じない」姿勢は、あまり得策ではないかもしれません。
空いてしまえば、新たなテナントが決まるまでに相当な期間がかかる可能性が高いからです。
また、次のテナント賃料は現行賃料よりも値が下がることは当然に予想できます。
ならば、「少し値下げに応じてテナントを引き止める」方が得策かもしれません。
先日お会いしたある大手ビル会社の管理部長さんも、「年初から先手を打って値下げを申し出ることを始めている」とおっしゃっていました。
もちろん、「現行賃料が水準よりかなり高いのでは?」というケースに限られますが、店舗仲介の視点から見ても、柔軟な対応が求められる時期に来ているといえるでしょう。
弊社では今年から「相場データ分析付きMAP」の有料サービスを行っていますが、まず最初にいただくご質問は「値上げできるか?」ではなく、「現状維持で問題はないだろうか?」という内容がほとんどです。
もしもお悩みの際は、一度店舗仲介の専門家として弊社へご相談ください。
株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介